塩場菜【シバナ】とは
シバナは、ホロムイソウ科で塩沼地にのみはえる多年草植物です。
波がたたない内湾の遠浅地や河口の砂泥地に、大部分が満潮時に海水や汽水(海水と淡水がまじった水)にひたるような場所に生えています。かつては、日本のほとんどの河口や内湾がこの塩沼地となっていたため、シバナは広く全国的に分布していました
しかし、海岸の改修や埋め立てによる塩沼地の減少にともないシバナも減少し、絶滅の危険性のある植物に指定され、全国調査の必要性と保護が訴えられ、現在は希少価値のある植物の一つとされています。
葉は緑色の線形をしており、地下茎を太くはり、ヒゲ根を出して、6月から10月ごろに黄味をおびた白色の花をつけます。分布地域は北海道から九州まで広範囲でありますが、生育環境が限られるため、瀬戸内海では広島県の宮島と相生市のみで生息しています。
一時、減少傾向でしたが、『相生湾自然再生学習会議』が保護活動を続け、現在は生育数が回復傾向にむかっています。
シバナの保護・保全の取り組み
相生市天然記念物「シバナ」を相生市の小中高生と一緒に保護し、保全活動を行っています。
昭和58年相生市天然記念物指定:兵庫県絶滅危惧種Aランク
昭和58年相生市天然記念物指定:兵庫県絶滅危惧種Aランク
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1月 シバナは枯葉に
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12月 シバナの種蒔き
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2月 シバナの発芽
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3月 発芽~新芽に
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4月 新芽がどんどん成長する
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5月 葉も厚くなり成長著しい
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6月 シバナ群落
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7月 シバナの苗移植する
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シバナ・塩生植物の学習の様子
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塩生植物が生育している鉄砲山海岸
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シバナの保護活動
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シバナの花芽
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10月 種を付けたシバナ
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11月 茶色になり熟成した種
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干潟再生の取り組み
絶滅危惧種「シバナ」や塩生植物などが多く生息している鉄砲山海岸の干潟に砂を投入しています。
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砂を堆積させている養生池で、土嚢袋に砂を入れる
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海岸に砂が入った袋を並べる
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海岸に砂を投入する